採用チームで活躍する3名

ここ数年で、「採用広報」という言葉が広く使われるようになりました。採用潜在層に向けて自社の魅力を伝える動きは昔からありましたが、人材獲得競争の激化に加え、SNSなどの出現によって求職者の動きも変わってきていることから、人材採用において「採用広報」が重要視されるように。

2020年に突入して3カ月、リブセンスの採用グループも例外ではなく、発信を強化しています。もしかしたら、TwitterやYouTubeなどで見かけたことのある人も……?(願望)

今回の広報ブログでは、採用チームのなかでも特に発信に注力している3名のメンバーに話を聞きました。

一人目は「やがわん」こと谷川さやかさん。採用チームでは業務運用のサポートをしており、採用業務を円滑に進めるための総監督のような立場です。二人目は「りっちゃん」こと五十嵐理紗さん。新卒総合職の採用を担当するりっちゃんは、YouTuber人事として活動中です。三人目は「ゆき姉(またの名を梅)」こと、梅田裕貴枝さん。ゆき姉は2020年1月にリブセンスにジョイン。エンジニア採用担当として情報発信に励んでいます。

採用担当として発信をする際の心構えや工夫など、それぞれの考える「採用広報」についてお話をうかがいました。

採用チームの3名
左から、やがわん、りっちゃん、ゆき姉

YouTube、note、Twitter――複数のプラットフォームで発信

――YouTubeやnoteなど、それぞれが取り組んでいることがありますよね。まずはりっちゃんから、自身の取り組みついて教えてください。

りっちゃん(五十嵐理紗さん、以下りっちゃん):YouTubeで「リブチャン」という採用チャンネルを始めました。2020年は営業日が240日あるので、総勢240人にインタビューをして、撮りだめせずに毎日動画を更新し続けるという挑戦です。リーダーの吉澤馨さんに今年の目標を聞かれたとき、私は「人と向き合いたい」と答えました。なので今年一年は、ひたすら人と向き合う1年にしようと。

YouTubeにした理由は、今後ますます伸びていくプラットフォームということと、YouTubeを活用している企業がまだ多くなかったからです。撮りだめはしないというのがポリシーなので、その日に撮ってその日にアップする作業が毎日あるんです。いつも、吉澤さんと2人でバタバタと編集をしています。

――すでに240人中の57人まで来ましたね……(3月末時点)。単なる社員インタビューではなく、「社外の面白い人」にもスポットを当てているのが面白いです。

りっちゃん:そうなんです。視聴者や出演者にとっての利益を考えたとき、社員インタビューってそんなに響かないかなと思ったんです。自社のPRも他社の魅力もないまぜに伝えることで、よりフラットな情報として見てもらえるのかなと思ったので。

YouTubeのリブセンス採用チャンネル「リブチャン」
YouTubeのリブセンス採用チャンネル「リブチャン」

――やがわんはどうですか? 最近の取り組みについて。

やがわん(谷川さやかさん、以下やがわん):採用広報に力を入れたいと思ったとき、全体的に発信力が弱いことが課題でした。個人名を出して会社について発信する人がほとんどいなかった。だからまずは採用チームから個人を出していこうと、みんなそれぞれがTwitterを始めました。

りっちゃんのYouTubeを横で見ていて、自分には何ができるだろうと考えたとき、noteとTwitterをがんばることが浮かびました。毎日ツイートすることが目標。内容も自社の押し売りじゃなくて、誰かのnoteを紹介したり引用リツイートをしたりして、コミュニケーションが発生するような使い方をしています。実際に、つながりができ始めたところです。

――やがわんは、社内のツイッタラーに「アイコンを変えたほうがいい」と言われて、そっこーフォトグラファーさんに撮ってもらっていましたよね。写真って重要だなと思いました。では、ゆき姉はいかがでしょう?

ゆき姉(梅田裕貴枝さん、以下ゆき姉):私は2020年1月にリブセンスに入社したばかりで。リブセンスに入る前、SNSで「リブセンス」と検索してもなかなか生の声に辿り着けなかったんです。今はSNSで検索をする時代。もっとSNS上のプレゼンスを高めなければと思いました。

外への発信に力を入れつつも、同時に社内のコミュニケーションを強化したいと思いました。リブセンスに入社して、率直に言えば「隣の席の人が何をやっているか分からない」状態になっているような気がしたんです。せめて、人事部へのアクセスはオープンにしておきたい。そんな思いから、社内SNSでのブログ「ゆき姉のおつむ」を始めました。

ゆき姉
「SNSでのプレゼンスを高めたい」と話すゆき姉

――「ゆき姉のおつむ」、ネーミングセンスが抜群ですね。どんなことを書いているんですか?

ゆき姉:入社して間もないからこその、社外から見たリブセンスの印象や、リモートワークの気付きなどを書いています。右も左も分からない状態で社内に発信するのは少しプレッシャーもありましたが、コメントを残してくれたり、気付きを共有してくれたりする人のおかげで、自分の考えも日々刷新されているような感覚があります。

発信を始めて「反応されやすい方法」に気付いた

――発信を始めて3カ月、見えてきたことや学びがあれば教えてください。

やがわん:これまで、個人がリブセンスのことを発信できるのって「livesense days」やエンジニアブログアナリティクスブログくらいだったんですよ。Twitterもクローズドな人が多くて。そんななかで個人名で発信し始めたわけですが、自分が何を発信すればみんなが見てくれるかが段々分かってきました。純粋に自分がいいなと思ったnoteやつぶやきを、自分の言葉で紹介すること。

自分が日々感じていることって、実は多くの人も同じように感じているんですよね。でもその思いを言語化している人はもしかしたら少ないのかもしれない。心の中の感覚として残しているというか。そういった内容を言語化してツイートすると反応をいただけることが分かってきました。当たり前かもしれないけど、それをし続けることが大事なんだなと。

――たしかに「そうそう!分かる!」と思うと、イイネを押したくなりますもんね。ゆき姉はどうですか?

ゆき姉:私はずっとコミュニケーションは「対面」派だったんです。オンラインでのコミュニケーションでは、伝わり切らないと思ってた。でもリモートワークやTwitterを始めてから、そうじゃないって気付きました。オンラインでも気持ちは伝えられるし、むしろオンラインだからこそできることもあるのかなって。例えば、直接会う機会がなかった内定者に「内定承諾ありがとう! これからよろしくお願いします!」ってDMを送ったり。

――いい気付き! りっちゃんはどうでしょう?

りっちゃん:私は毎日「昨日できなかったこと」の改善を積み重ねている感じです。WHO・WHAT・HOWを考えたときに、WHOは概ね就活生や第二新卒になるのですが、何を伝えるか(WHAT)と、どうやって伝えるか(HOW)は毎回変わるんです。10分にも満たない短い動画ですが、無駄がないように撮り直しもしていて、反省会も毎回して……。

ただ、この数カ月で「助けて」に意外と反応してもらえることが分かりました。2月中旬、関西に出張に行くとき、ゲストがどうしても決まらないことがあったんです。夜9時になっても翌日のゲストが決まっていなくて。半べそでTwitterで「誰か紹介して、助けて」とつぶやいたら、社内の人たちやこれまでインタビューを受けてくれた人たちが拡散してくれたんです。無事にインタビュイーも見つかり、大阪で撮影することができました。一番リツイートされたのが、その「助けて」ツイートですね。

――私もそれ覚えてます。社外の方まで「明日空いてない?」ってメンションして協力してくれたんですよね。「リブチャン」を始めてから、採用に変化はありましたか?

りっちゃん:少しですが、YouTubeがきっかけで応募してくれる人が増えてきました。これまで学生にリブセンスを知ったきっかけを聞くと、「インターン経由で」「ビジョンに共感して」「村上さんのファンで」と、大きく3つだったんです。それが、過去にインタビューした他社の方々が学生に紹介してくれるようになりました。10分間でその人のことを深く聞いていくので、心的な距離が縮まったのかなと。

りっちゃん
YouTuber人事として、毎日動画を上げているりっちゃん

――57人もインタビューをしていると、「こういう人の回だと反応がいい」といった差も出てくるのかなと。そのあたりはどうですか?

りっちゃん:初めは、インフルエンサーのようなフォロワーの多い方のほうが反応がいいと思っていたんです。もちろん著名な方に出ていただくことで、恩恵にあずかることができる側面もありますが、それ以上に「周囲に巻き込みができる人」のほうが反応がいいことに気付きました。

例えば動画をアップしたときに、ただリツイートするだけじゃなくて、自分のコメント付きでリツイートしてくれるとか。それから、関係者や社内に「見て見て!」と無邪気に言える巻き込み力がある人はありがたいですね。自分のブランドを守ろうと見え方を気にしすぎる人より、自分の言葉で発信してくれる人のほうが、周囲のエンゲージメントが高いのかなと思います。

公式は「良いことしか言わない」ってみんな気付いている

――求職者と接していて、彼・彼女らの困りごとってなんだと思いますか?

ゆき姉:リブセンスのこと、よく知らないで来てるなって感じはありますね。ただそれを責めようとは全く思ってないです。むしろ「見たい」と思える情報がないことが問題なんですよ。コーポレートサイトや口コミだけじゃ、なかなか強い志望動機には結びつかないんじゃないかな。求職者は、鮮度の高い情報がほしいんですよね。

りっちゃん:そう思う。コーポレートサイトはあくまで“公式”のものだから、信ぴょう性が低いんですよね。良いことしか言わないでしょって、見る側も分かってるから。だから個人のリアルな温度感が求められているんですよね。

――面接では何を聞いているんですか?

やがわん:過去どんなことをしてきた人なのかを話してもらいます。今後どうしたいかより、過去どんな意思決定をしてきた人なのかを知りたい。なかでも「志望動機」は聞かないですね。聞かれたって固まってないと思うし、すでにある人は過去のストーリーの延長で自ずと出てくるものだと思うので。

ゆき姉:確かに、星の数ほど会社があるなかであえて志望動機を聞くって、付き合いが浅いのに「私のどこが好きなの?」って聞いてくる人みたい(笑)。やがわんの面接に同席させてもらったとき、いきなり自己紹介をし始めたからビックリした! 「私は谷川さやかっていうんだけど、こんな経歴で今こんなことをしているんだ。で、あなたは?」みたいな。前職は質問シートがあったけど、リブセンスはその人のライフストーリーに沿って、話を掘り下げていく感じですよね。

やがわん:もちろん志望動機はあるに越したことはないんですけど、面接の段階ではなかなか難しいですよね。だから、志望動機のきっかけになるような発信をするように意識しています。リブセンスの仲間として働くイメージができたほうが、面接を受ける側も安心できると思うんです。

やがわん
「その人が過去どんな意思決定をしてきたかを知りたい」と話すやがわん

――結局のところ「採用広報」って何なんでしょうね?

やがわん:会社を良くする(ことを通して、社会を良くする)って、リブセンス全員がやっていることじゃないですか。だから、採用広報って単に役割ですよね。みんながそれぞれ努力する、その発信を表に立ってするのが私たち。

りっちゃん:でも、もっと多くの人が個人で発信できるようになったら「採用広報」って名称すらなくなるんじゃないかなと思います。2020年の初営業日にYouTubeを始めたときは孤独だったけど、どんどん仲間が増えてきた。だから個人がもっと発信力をつけていくためには、同時に「仲間」や「安心して発言できる環境」が必要なんだろうなと思います。

――スタッフ全員が採用広報になりうるということですね。Twitter、note、YouTube、Wantedly、TikTok……いろいろなツールがありますが、私(広報)も、発信しようとする人たちの背中を押せるような存在でいたいなと思いました。やがわん、りっちゃん、ゆき姉、お忙しいなかありがとうございました!

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