写真 奥から、吉澤くん、川島くん、田邊くん

昨年11月7日・8日の2日間、品川区の荏原第六中学校より2年生の男子生徒3名が職業体験のためリブセンスに来てくれました。荏原第六中学校からの要請は昨年に続き2回目。

彼らの目的は、『実際の仕事を体験することによって、働くことの目的や意義、仕事をする上で必要となる責任感や使命感について考え方を深め、これからの進路選択にいかしていく』ことです。

当社としても、CSRの重点領域のひとつ「ITを通じた地域活性」の一環として、彼らが当社での職場体験を通じ、今後の進路やキャリアについて考えるきっかけにしてもらえたらと考え受け入れを決めました。

当日の朝、緊張した面持ちで会社に到着した3人。果たして、彼らはこの2日間で目的を達成できるのでしょうか。

さぁ、2日間の職場体験のはじまりです!

1日目の午前は、取締役の中里と「はたらく」ことについてダイアログセッションを実施しました。

取締役の中里と考える、はたらくこと、生きること

私たちはなぜはたらくんだろう?」という中里の問いに対し、彼らは身近な人を思い浮かべたり将来の自分を想像したりしながら、「お金を稼いで生活するため」「生きていくため」「自分のやりたいことを実現するため」と答えてくれました。その他にも、学生と社会人の違いってなんだろう、人はどうやって成長するんだろう、「生きる意味(=LIVESENSE)」とはどういうことなんだろう、人が幸せを感じるのはどんな時なんだろう等々、色々な切り口ではたらくこと・生きることについて話をしました。

中にはまだすんなり腹落ちしない問いもあったかもしれませんが、今すぐに答えは出なくとも、新しい気づきがあったならば嬉しいです。

社員と一緒にお弁当

1日目の午後から体験してもらったのは、当社が運営する口コミ付き転職サービス「転職会議」のユーザーからお寄せいただいた『口コミのチェック業務』です。まだ社会ではたらいたことがない中学生の彼らからすると“転職”は縁遠いことだと思いますが、はたらくことの意味を誰かの就労事例から考えることができる機会とも言えそうです。

彼らの業務指導を担当したのは、転職会議事業部の社員2名です。

最初のミッションは、「転職会議」がそもそもどんなサービスなのかということを、ネットで調べて理解することでした。担当する業務がサービスのどの部分に関わっているのか、どんな目的があるのか、他にはどんな業務が存在するのか、鳥の目で全体感を知ったうえで取り組んでこそリアルな体験になると考えました。

転職会議について調査中

転職会議について理解を深めたら、いよいよ「口コミのチェック業務」に取り掛かります。口コミのチェックは、転職会議の公式サイトにも掲載されている「口コミ投稿ガイドライン」というルールに則って行います。

※口コミ投稿ガイドライン https://info.jobtalk.jp/policy/guideline
転職会議の基本方針として、転職希望者に役立つ質の高い情報を提供するにあたり、批判的(ネガティブ)な投稿であっても、転職の判断において非常に重要な情報であると考えており、建設的な投稿であれば掲載をする方針にしています。しかし、個人に関すること、誹謗中傷、事実関係の確認が困難なこと、誇張表現や断定的な批判、閲覧者が不快に感じる内容については、転職希望者に広く役立つ情報とは言えないため、削除対象としています。

はじめは、ガイドラインの理解と口コミチェックの仕方を掴んでもらうために、全員で1件ずつ「この表現はガイドラインのここに引っ掛かるから掲載NGだね」と、認識をすり合わせながら取り組みました。半日でチェックした口コミは約40件。数をこなすうちにチェックのコツを掴んだようで、彼らの方から「明日は1人でチェックさせてください」と提案が!これには指導担当も「意欲的でいいですね!」と、2日目は口コミ1次チェックを3人に任せることを決めました。

2日目。
朝礼後、3人は早速口コミのチェックに取り掛かりました。前日に学んだことを思い出しながら、各自集中し速いペースで進めていきます。そしてあっという間に用意していた口コミ件数が底を尽きる展開に……!

約60分間で1人あたり約160件というスピードでチェックができました!かつ、指導担当が2次チェックをしてみると、判断内容にもほぼ問題がありませんでした。彼らの優秀さに社員もビックリ。「3人とも理解力が高いし、すごい集中力で取り組んでくれました!素晴らしいです!」と大絶賛です。

3人にも感想を訊いたところ「実際の仕事が体験できてすごく面白かったです!」「口コミのチェックを速く終わらせることが出来たし、ほぼ間違いがなかったので社員の方がびっくりしていました!」「大人が書いたとは思えないようなNGな口コミもあって、ちょっとびっくりしました」など、各自様々な気づきを得ながら取り組んでくれたようです。

午後は、職場体験のまとめとして「なぜ私たちは口コミのチェックをするのか」をテーマにみんなでディスカッションしました。口コミのチェックをすることでユーザーにはどんなメリットがあるのか、サービスにはどんな影響があるのかなどを話し合いました。業務体験を経て、ユーザー視点だけでなくサービス提供側の視点も感じてくれたのではないかと思います。

あっという間の2日間を終え、3人に帰り際に感想を聞いてみると「本物の業務を体験できて面白かったです!」「来る前は緊張していたけど社員の人が優しくて緊張がほぐれました」「時間が経つのが早かったです!」と答えてくれました。1日目の朝と比べると顔つきが凛々しく見えました。

それからひと月ほど経ち、彼らが職場体験のお礼状を持って来てくれました。それだけでも嬉しかったのですが、不意打ちされて感動したのは、職場体験で学んだことや感じたことを3人が、手書きで7枚ものレポートにまとめてくれていたことでした。(嬉しさに「わぁ!すごいね!嬉しい!」しか言葉が出ないくらい語彙力がなくなりました)

3人の力作!

そしてレポートの最後には、彼らが最初に抱いていた「はたらくってどういうこと?」という問いに対する、彼らなりの答えが書いてありました。

「今回の職場体験で、仕事の大変さや大切さを学びました。口コミのチェックはあまり目立たない仕事ですが、もし1つでもルールに反する口コミがあると、そこからどんどんNGな口コミが増えてしまうので、この仕事は使う人にとって確実に役に立っている仕事です。そして、世の中にはこういう仕事は多いのだろうと思い、どんなに小さな仕事も誰かの役に立っているんだと感じました。」

目に見える仕事が世の中の全てではなく、目立たないけれど重要な仕事が存在することに気付けたのは、大きな収穫だったと思います。今後彼らが沢山の選択肢の中から自分のやりたいことが見つけられるよう願っています。