こんにちは。リブセンス広報です。
今回インタビューさせていただいたのは、LEL(Livesense Engineer Leader)の能登さんです。お仕事の醍醐味から新たなエンジニア制度についてその狙いと期待についてじっくりとお聞きしました。

【写真1】

キャプション:Livesense Engineer Leaderの能登さん

リブセンスエンジニアを手助けしたい

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能登さんはエンジニア採用のスペシャリストですよね!もともとエンジニアとしてご活躍されていた中、人事のお仕事を始めたきっかけはどんなものだったのでしょう?

能登:
前職はDeNAでエンジニア採用を務めていました。私がDeNAに入社した当時は、上場前で社員エンジニアが10名程度。2009年にソーシャルゲーム事業が急拡大していき、エンジニアの増員が緊急課題だったんです。その時、エンジニアの採用はエンジニアが行うほうが適切だろうという方針になり、私が採用担当にアサインされました。これが人事の仕事を始めたきっかけでした。

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DeNAさんでエンジニア採用をスタートされたのですね!リブセンスへお越しいただいて役半年になりますが、当社の印象はいかがでしたか。

能登:
まず、リブセンスの社員はとても真面目で真剣に仕事に取り組む人が多いなという印象を持ちました。お互いが相手をリスペクトできる「成熟した人」が多く、どの場面でも誠実に意見交換する姿が見られることに驚きました。でも、ひょっとすると会社とエンジニアの間で若干のミスコニュニケーションが生じているのかな?と感じることもあり、だからこそ、会社、人事、エンジニアの橋渡し役として自分の経験を活かせるのではないかと思いました。そしてみんなの助けになりたいと思ったんです。

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より良くしたいという想いがあるからこそ、が時にはぶつかることもあるし、それが良いものを生み出しているんですよね。リブセンスのエンジニア採用における課題は何でしょうか。

能登:
とあるエンジニアと話していて強く感じたことがあります。それは、目の前にある担当事業の数字を追うために、エンジニアの技術をないがしろにしなければならないという状態が生まれていること。本人が希望する「しっかりとエンジニアリングしたい、事業を長期的に伸ばしていきたい」という思いと短期的な事業へのコミットメントとの間にギャップが生じてしまっていたんです。でも、どちらも大切で交通整理をするだけで解決できることでした。技術投資はしていくべきであり間違っていないと断言してあげるだけで、安心してもらえました。私は、リーダー陣との1on1を大事にしているのですが、その理由の一つには、エンジニア共通の課題認識を見つけたいという想いがあります。

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背中をひと押しすることが不安を安心に変えるのですね!最近エンジニアの中で何か変わってきた印象はありますか。

能登:
私の話になりますが、この8月にLELに任命されたことは、自分がやってきたことにも評価をいただけたのかなと感じました。週に一度「Team-Livesense Engineering Board」というエンジニアリーダーが事業横断で協議する会議を開催していて、この半年間でかなりメンバーの意識がまとまってきたように感じます。事業を越えてエンジニアリーダー陣が課題を共有し、解決するプロセスができつつあり、そこでできた施策のひとつが「Livesense Engineering Way」という五箇条です。

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「Livesense Engineering Way」とは、どのような内容ですか。

能登:
次の五箇条を作りました。

1. 曲がり角の先へ
「ユーザに価値を届け、事業を成功させる」これは当たり前のことだけど、どちらも忘れてしまうことがある。だからまずはこれを掲げておく。でもそれ以上に「これを実現したら、その先にどんな未来が待っているんだろう」というのを心待ちにするような野心的な目標を立てて、実現していくことに没頭したい。

2. もっとヤバイ武器
ずっと「ひのきのぼう」で戦い続けないこと。「はがねのつるぎ」や「はやぶさの剣」を集めて冒険の効率を上げながら、同時に「この剣ヤバい」という話で盛り上がれるのがリブセンスのエンジニア。そういった投資を、一定の割合で続けていこう。

3. 北風より太陽
なかなかわかりあえない時もある。でも対話をやめたらおしまいだ。粘り強く対話を続けよう。そして、相手に伝えたいことがある時は、まず相手を理解し、助け、自ら心理的安全性を作り出そう。相手を尊重しつつも本音で話ができる、協力しあえるチームを作ろう。

4. 越境文化
ユーザ価値実現に対して、できることは何でもやっていきたい。その思いからリブセンスには職種を越える「越境文化」が生まれた。それを職種だけではなく、チームや事業の枠を越えるものにしていこう。
5. 変えられないものはない
このビジョンはあくまで 2017 年時点のもの。会社も技術も状況も自分たちも変わっていく。それに合わせてこのビジョンも変えるし、それ以外の技術や組織も自らの手で主体的にアップデートしていこう。

それぞれのエンジニアリーダーたちが個々に抱えていた悩みや課題をみんなで共有し、解決策を提案していける雰囲気づくりができたことが何より良かったです。ボトムアップでより良い方向に変えていきたい、エンジニアが夢を持って働ける環境を作っていきたい、と考えているリーダーがとても多いことを再認識しました。
その施策のひとつに、リブセンスの人事評価制度である「Band」の定義を変えることにしました。現在のBand制度は基本的にマネジメント層を目指すイメージになっていますが、エンジニアのうち、自身のキャリアプロセスとしてマネジメントを望む人は10%程度で、多くの人はスペシャリストやプロダクトマネージャーを目指しています。マネジメントを目指す以外にも、Band を上げていける新定義をつくりました。

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半年間でメンバーの意見をまとめるのは大変だったのではないですか。

能登:
「Team-Livesense Engineering Board」の開催前に行っていた1on1によってエンジニアリーダーとの信頼関係が築けていたこともあり、大変ではありませんでした。想いは一定すり合わせることができていたと思います。この会議への参加メンバーは、各事業部でエンジニア組織を作ろうとしている人やリブセンスでエンジニア文化を築こうと考えているメンバーたちです。みんなの意見をしっかり聞きながら、じっくり練っていきました。情報の透明性やオープン化することを大事にしているので、議事録も社内イントラで全て公開しています。

採用において大切にしていること

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能登さんはエンジニア採用も担当されていらっしゃいますが、採用活動で大切にしているポリシーを教えてください。

能登:
2つあります。まず1つ目は、面接では緊張をほぐして気持ちよくおもてなしすることです。それはその人の魅力を引き出したいから。新卒・中途に関わらず、面接に来るときは誰でもナーバスになっているはずです。一緒に働きたい会社だと思ってもらえる印象を残したいですね。
2つ目は、思考性です。自分たちが仲間になって欲しい人材なので、妥協できないところですね。私たちは決して部下を採用したいわけではなく、一緒に議論して会社をより良くしてくれる人にジョインして欲しいのです。成功体験はもちろん、過去の失敗から得た学びや今ならどう解決するかということをしっかり分析して語れる人を求めています。

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能登さんのプライベートについても教えてください。最近ハマっていることやリフレッシュ方法はありますか。

能登:
実は都心から離れた海沿いの街に住んでいるです。とても海が好きで、最近は夕暮れを見ながらボーッとしたりお酒を飲んだりするのが至福の時ですね。週末は、妻と子供を連れてドライブをしたり。子どもと思いっきり遊んだりして、日常とは違った景色を見てリフレッシュしています。

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都会の喧騒から離れての暮らし、素敵ですねー!!(びっくりするほど遠い場所です!)
話は変わりますが、能登さんおすすめの本があればご紹介ください。

能登:
ご存じの方も多いかもしれませんが、1冊目は「ソフトウェア開発者採用ガイド」です。これまでは人事管理専門者が採用に関するナレッジを溜めてきたが、この本には採用がうまくいくセオリーがまとまっていてとても勉強になりました。応募者は面接対策に使えますよ(笑)。2冊名は、「Team Geek ―Googleのギークたちはいかにしてチームを作るのか」です。自分たちが手探りでやってきたエンジニアのチームづくりがまとまっている本です。プログラムを書く人、仕様を書く人など様々な業務を担当するエンジニアがそれぞれの強みを活かして強いチームになるためのノウハウが詰まっています。

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最後に、能登さんご自身の今後の目標を教えてください。

能登:
リブセンスのエンジニア文化をより社内に浸透させたいですね。リブセンスのエンジニアは技術・人間力ともに本当に素晴らしい人が多いので、多くの社員に知ってもらいたいです。そのために発信力を高めていきます。私個人の目標としては、1年後には、今住んでいる地元に貢献する仕事もしてみたいです。

これまでのリブセンスのエンジニア文化をもとに、新たな共通価値が定義されています。これからの「Team-Livesense Engineering Board」で何が変わっていくのか、どんな新しいあたりまえが生まれていくのか、とてもワクワクしますね。
能登さん、ありがとうございました!