こんにちは。リブセンス広報担当です。
アルバイト求人サイト「ジョブセンス」では、先日12月11日、短期・単発バイト専門の求人サイト「ジョブセンス短期(β版)」を新たにオープンしました。
今回は、プロジェクトリーダーとして開発を担当した山浦にインタビューします。
広報:
山浦さんといえば、2013年に新卒総合職で入社して、2014年秋にわずか1ヶ月でエンジニアに転向しました。その名も「人は1ヶ月でエンジニアになれるのか」プロジェクト。あの無謀とも思えるキャリアチェンジから約1年。今、振り返ってみていかがですか?
山浦:
自分でエンジニアになりたい!と手を挙げて、上司や周囲の皆さんのご理解ご協力を得て行われた、桂さん(取締役CTO)の熱血指導。課題をいただき、私が拙いコードを書いては直され叩かれの毎日。プログラミングについて根本から理解できるよう、毎日毎日桂さんにマンツーマンで指導いただいて。自分で希望したことではあるのですが・・・メチャクチャ辛かったです(笑)でも、ほんとに心からエンジニアに転向して良かった!!今回、新サービスの立ち上げを経験してみて、改めて実感しています。そして、桂さんをはじめ、サポートしてくださった皆さんに本当に感謝しています。
広報:
エンジニアに転向して、何が変わったと思いますか?サービスを立ち上げる際、エンジニアとして携わるのと、ディレクターとして携わるのとでは、何が違うのでしょう?
山浦:
エンジニアに転向したことで1番変わったなと思うのは、発想の枠が広がったことです。自分でプロダクトの作り方を知っているのと知らないのとでは、課題解決へのアプローチの仕方が変わります。ディレクターとしてサービスを立ち上げる場合、ユーザーが抱える課題に対して解決策を検討する際、エンジニアにその方法を相談しながら企画を立て、開発を依頼しなければなりません。もちろん、チームでプロジェクトを進行していくので、十分良いサービスを生み出すことはできます。しかし、エンジニアとして携わると、システム上で何ができるのか、どういう解決方法を取り得るのか分かっているので、企画段階からお客様のニーズをダイレクトに反映できるんです。また、お客様の課題によっては、複数の事象が絡み合っていたりしますが、これをこう解決すれば同時にこっちも解決できるというふうに、幅広い視点から発想できるようになりました。
広報:
「ジョブセンス短期」を立ち上げたきっかけでもあると思うのですが、具体的に、どのようなお客様のニーズや課題があったのでしょうか。
山浦:
短期・単発バイトについては、求職者の皆さま・企業様双方に強いニーズがあります。求職者の方々は、“今週末だけ働きたい”とか“来週の水曜日だけ働きたい”とか、日付を指定した求人案件を探したい一方で、現状、そうした日付入りの案件は、検索しやすい形で公表されてはいません。短期・単発案件を手掛ける派遣会社各社が、それぞれ電話やメールなど人海戦術で応募者を集めマッチングさせているんです。また、いわゆる広告掲載型の既存求人サイトは、広告枠が高額であることもあり、回転の早い短期・単発求人案件は費用対効果が合わず載りづらい状況にあります。ちょうど、アルバイト事業部内で短期・単発求人の取扱を始めようという話も出ていたので、「やらせてください!」と立候補しました。
そして、直接企業の担当者の方々に「今、こんなサービスを企画しているので、お話聞かせてください!教えて下さい!」とお願いしました。きっとお忙しいし、取り合ってもらえないだろう、と勝手に思っていたのですが、「人がちゃんと採れるサービスにしてくれるなら協力するよ」と仰ってくださって。大手から中小まで短期・単発求人案件をお持ちの様々な派遣会社の方々に、それぞれ課題をヒアリングさせていただきました。すると、ターゲットと異なる応募が多く無駄なコストがかかってしまう、自社だけで募集しても集客できない、日雇い派遣が禁止となり集客が難しくなった、短期間でタイムリーに求人原稿を載せたり下げたりするのが大変など、想像以上にたくさんの課題が発覚しました。
広報:
今回立ち上げた「ジョブセンス短期」では、そうした課題が解決されるということですね?
山浦:
はい!まだβ版ということで実装できていない機能もあるのですが、集客面・マッチング面・費用面・掲載時の手間の解消と、企業様の声をしっかりと反映させたサービス開発を行っています。例えば、たくさんの求人案件をお持ちの企業様の場合、タイムリーに求人を載せたり下げたりするのが大変というお声に対して、管理画面から求人案件を一括インポートできる仕組みを開発しました。これも、エンジニアになっていたからこそ発案できたことの1つと言えます。
今回のプロジェクトでは、プロトタイプをベースとした開発を行いました。つまり、事前に完全な企画を立ててから開発するというのではなく、まず最小限の開発を行って、チームメンバーやお客様に使ってもらいフィードバックをいただきながら創り上げていくというスタイルです。サービス開発においてありがちなのが、作り手が良かれと思って様々な機能を付け時間をかけてサービス開発したのに、実際に提供してみたら、お客様はそんな機能を求めておらず、使い勝手も悪かったというケース。自分たちも、事前に想定していたこととお客様から直接伺った課題との間にギャップがあったので、リアルな声を聞くことの大切さを学びました。
広報:
今回、新卒入社3年目で初めてプロジェクトを率いたわけですが・・・
山浦:
今まで、これがやりたい!こうしたい!と言う立場で、上の方が意思決定をしてくれていたのに、今回は、自分が意思決定をしなければならない。自分が先頭にたってチームをまとめなければならない。行動の仕方が全く違うので、キャッチアップするのに苦労しました。今回のプロジェクトは、自分の弱点を知るという意味でも、本当に学びが多かったです。
具体的には、プロトタイプ型の開発ということで、最小限のものを出すにしても、メンバーによって最小限の基準が違います。お客様にお見せするからには、一定の品質を担保しなければいけないという意見も正しいし、スピーディーに形にしてまず確認いただく方が効果的という意見も正しい。短い立ち上げ期間の中で、品質とスピードの折り合いをどうつけるか。私自身が迷ってしまったせいでハッキリと意思決定できず、チームメンバーも迷わせてしまいました。私を含め6名というコンパクトなチームでありながら、コンセンサスが採れない。チームを率いるということ、意思決定をするということの難しさを感じました。結局、先輩エンジニアに上手くサポートしていただき、改めてメンバーがゴールを明確にすることで、無事プロジェクトを前進させることができたんです。
広報:
新卒で入社して、わずか3年弱。エンジニア転向やプロジェクトマネジメントなど、面白いキャリアを歩んでいますね。リブセンスに入社したきっかけは偶然だったとか。
山浦:
そうなんです。大学院に在籍中、就職活動の息抜きでアパート近くの京都国際マンガミュージアムを訪れる予定が、たまたま近くでリブセンスの就職セミナーが開催されていて、村上さんの話を聞くことに。人事の方と面接をして、役員の方々とご飯を食べて。とにかくイキイキと事業について語る村上さんや、ものすごいエンジニアだと聞いていた桂さんに会って、ようやくフィットする会社に出合えた!と思い、入社を決めました。
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どんなところがフィットする、と思ったのでしょう?
山浦:
実は、大学3年生の時も就職活動をして、IT企業やコンサル会社から内定はいただいていたんです。でも、当時、自分の判断軸や価値観がフワフワしているな、と感じていて、このまま社会に出たら、会社の軸=自分の判断軸になってしまうと思い、大学院への進学を決めました。大学院は、地球環境学堂という社会の現場と学術をバランスよく学べるところを選び、1回生の時、3ヶ月間ドイツの国連ボランティア計画(UNV)という国連機関でインターンを経験しました。国連ボランティア計画は、世界中からボランティアを募集し各国に派遣している機関です。世界の重要な課題、民間ではアプローチの難しい問題を解決できるという魅力がある一方、物事の遂行には非常に時間がかかります。国連という官僚組織を経験したことで、よりスピーディーに課題を解決できる環境が向いていると実感しました。元々事業を創りたいという思いがあった中で、今、社会課題を解決していくための事業を起こすならITベンチャーがいいだろう、という結論に達しました。様々なIT企業を見ていく中で、若手でも事業創造のチャンスがあるところ、そして「良い会社あった!」と素直に思えたところが決め手となりました。
広報:
これから、どんなサービスづくり、キャリア形成をしていきたいですか?
山浦:
これまで、ディレクターやエンジニアとしてジョブセンスの改善に取り組んできたのですが、どちらかというと、目の前の課題改善にばかり集中して、自分が世の中にどんな価値を提供できているのか、提供していきたい価値は何なのか、という意識があまり持てていなかったんです。
今回、ジョブセンス短期の立ち上げに当たっては、未だテクノロジーの力が活かされていない古い業界、たくさんの方々が問題を抱えている状況において、ちょっと大げさですが、世の中を進化させる、変えていく、そんな仕事に携われているという実感が持てました。もちろん、まだまだミニマムオープンしたばかりで、求職者の皆さまや企業さまの課題を解決できるレベルに至っておらず、まさにこれからです。でも、自分の仕事が世の中の役に立っていると思えることが、自分の中ですごく重要なんですよね。これからも、そんな感覚を実感しながらサービスづくりをしていきたいです。あとは、一度きりの人生、せっかく組むことができた、同じゴールに向かって一緒に時間を過ごせるメンバーみんなの人生にとってプラスになるようなプロジェクトにしていきたい。そう感じてもらえるようなプロジェクトリーダーに成長したい、と思っています。
広報:
山浦さん、ありがとうございました。
皆さま、2015年も広報ブログ「Livesense Info」をご覧いただき、有難うございました!
少し早いですが、どうぞ良いお年をお迎えください。