2017/12/15

強くてしなやかなエンジニア組織を作る!課題解決とともに実現してきたリブセンスらしいエンジニア文化とは。

こんにちは。リブセンス広報です。
今回インタビューさせていただいたのは、全社のエンジニア職能リーダーであるLivesense Engineer Leader (LEL) の能登さんです。エンジニアリングと人事の仕事を始めるに至ったきっかけや、新たなエンジニアチームの取り組みについてその狙いなどじっくりとお聞きしました。

Livesense Engineer Leaderの能登さん

リブセンスエンジニアを手助けしたい

広報:
能登さんはエンジニア人事のスペシャリストですよね!もともとエンジニアとしてご活躍されていた中、人事のお仕事を始めたきっかけはどのようなものだったのでしょうか。

能登:
以前DeNAにいたんですけど、私がDeNAに入社した2004年ごろは、上場する前で社員エンジニア数も10名ちょっとという規模でした。そこからどんどん人数が増えていったので、途中からグループリーダーをやるようになって、開発現場にいながら自然と採用やエンジニア組織づくり、評価制度づくりに関わるようになりました。
2009年にソーシャルゲーム事業が急拡大していき、事業をスケールさせていくため、重要な条件としてエンジニアを増やしていく必要があるという話になりました。その時にエンジニアの採用・育成はエンジニアが行う方がうまういくだろうということで、私がその部署を立ち上げることに。これが現在のキャリアにつながる経緯です。

広報:
DeNAでエンジニア採用をスタートされたのですね!リブセンスへお越しいただいて約半年になりますが、当社の印象はいかがでしたか。

能登:
リブセンスの社員はまじめで真剣に仕事に取り組んでいるし、成熟していると思いました。基本、お互いを大切にしているし、なんとかして会社を良くしたいと思っている。正直に言うと好感を持ちましたし、この人たちの力になりたいと思いました。ただ一方で、気遣いすぎるというか遠慮しすぎて、相手の領域に踏み込んでいって話し合うとか、誰かが作ってくれた既存の枠組みやルールをゼロから見直すといったことにおよび腰だったのも事実だと思います。話を聞いているうちに、自分の経験を活かしてそういった部分を埋めていけば、みんなもっと楽になれそうだし、いい会社になりそうだなと思いました。

広報:
より良くしたいという想いがあるからこそ、時にはぶつかることもあるし、それが良いものを生み出しているんですよね。リブセンスのエンジニア組織における課題は何でしょうか。

能登:
もともと役員や人事から聞いていた課題もありましたが、課題や問題は立場によって捉え方や見え方も違うので、まずは各事業のエンジニアリーダーや、事業リーダーと1on1を通して共通的な問題を見つけ出したり、様々な視点で立体的に捉えるようにしました。
その中で見えてきたことのひとつは、目の前にある担当事業の数字を追うために、長期的な視点で必要となる技術を後回しにしているケースが見受けられることです。エンジニアが希望している「しっかりとエンジニアリングしたい、事業を長期的に伸ばしていきたい」という思いと、短期的な事業へのコミットメントとの間にギャップが生じていました。しかし、どちらも大切で、きちんとお互いに思いを伝えて理解し合うことで解決できることです。私の経験から言っても、技術投資は継続的にしていくべきであり、その問題意識は間違っていないので、きちんとビジネスパーソンと話をしましょうとエンジニアリーダーに伝えてあげる、場合によってはその間に入って両者と話すことで、だいぶ変わってきています。

もう一つの課題として、エンジニア個人個人の「ちゃんと見てもらっている」という感覚に濃淡がありました。定期的に1on1をしているチームとそうでないチームがあるので、1on1の文化を浸透させようと思い、すべての事業のエンジニアリーダーと1on1をしています。それを手本にリーダーと全エンジニアの間に信頼関係を作ってもらおうとしています。何か困っていること、問題だなと思うことがあれば「こんなこと言っていんだろうか」などとためらわず口に出せて、いっしょに解決していけるような関係性を築いていきたいと思っています。特に、事業部のエンジニアリーダーになると、自身より上の立場のエンジニアがいなくなるので、エンジニアのキャリアをちゃんと理解したうえで相談に乗ってくれる人が見つからなくなることは課題でした。自分がその役割を担うことで、トップ層のキャリア形成を手助けするようにしています。

あと、「ちゃんと見てもらっている」の一面として、社内の人材評価の尺度が全職種を共通的に扱うものになっており、エンジニアの指向性と一致していないという問題もありました。どちらかというと全員がリーダー、マネージャを目指していくというものだったのですが、エンジニアの中でピープルマネジメントを行うのは経験から見て1割程度です。そうすると、9 割程の人は「自分が成長していきたい方向と違う」という違和感を持ってしまいます。もうちょっと端的に言うと「管理職にならないと年俸を上げられないではないか」という感じです。
この評価尺度の問題については「自分たちで考えて提案する」というプロセスを踏む実験の場にもしたかったので、各事業のエンジニアリーダーと毎週ミーティングをして議論しました。その結果、エンジニア職種の役割を「プロダクト・エンジニア」「スペシャリスト」「テック・リード」「エンジニアリング・マネージャ」という 4 つに分けて捉え、その組み合わせで評価できるようにしました。従来よりエンジニアが社内でのキャリアアップに希望を持てるようになったのではないかと思います。

広報:
そういった取り組みを通して、最近エンジニアの中で何か変わってきた印象はありますか。

能登:
改善は誰かにしてもらうのではなく、自分たちで考え、合意して実現するという自治の感覚が芽生えているような気がします。

私が夏にLELに任命されてから、先ほどの評価尺度の改善・議論をするメンバーを中心に、週に一度「Team-Livesense Engineering Board」というエンジニアリーダーが事業横断で協議する会議を発足しました。最初に自分たちをあらためて捉え直すために、リブセンスのエンジニアチームの良いところ、悪いところを数多く挙げて、今後どのようなチームにしたいか議論しました。最初は発散のみでなかなか終わりの見えない議論でしたが、たっぷり話を聞くことが私にとっても当社のエンジニア文化を理解することにつながりましたし、リーダー陣の間でも相互理解に繋がったと思います。その議論の成果として、「Livesense Engineering Way」という五箇条に自分たちが大事にしていきたいことをまとめました。内容は半年程度で見直していく予定のため、今の段階では社外には詳細は公開しないことにしていますが、対話を大事にすることや自分たちのルール・規範は自分たちでアップデートしていくことなどを盛り込んでいます。

また、「Tech Award」という社内表彰は、ある有志のグループが自分たちの思いつきをベースに検討を始め、応募や選考のルールを決めて社内予算を確保し9月に実現しました。リブセンスでは事業単位で迅速に意思決定ができるよう、エンジニアも事業単位でチームを作っているのですが、こういった賞があると他の事業で行っている技術的なチャレンジを互いに知ることができ、また表彰後の懇親会でも技術をネタに交流できるのでよい流れに繋がっていると思います。
そういえば、技術投資に関しても、エンジニア工数の10%はエンジニアが自ら判断してコードやプロダクトの改善に使っていこうと決めて、経営会議で説明して同意を得ました。こういった仕組みづくりを Engineering Board からできているのも手応えの一つになっています。

広報:
「Livesense Engineering Way」などを、2,3ヶ月でメンバーの意見をまとめるのは大変だったのではないですか。

能登:
「Team-Livesense Engineering Board」の前には評価改善のミーティングもありましたし、その前から行っていた1on1によってエンジニアリーダー陣との信頼関係が築けていたこともあり、それほど大変だった印象はありません。
この会議は、情報の透明性やオープン性を大事にしているので、議事録も社内イントラですべて公開していますし、私が指名したボードメンバーでなくても興味がある人は会議室に来て聴講したり、発言したりできるようになっています。それもいろいろな意見を取り入れる方向にうまくつながっていると思います。

採用において大切にしていること

広報:
能登さんはエンジニア採用も担当されていらっしゃいますが、採用活動で大切にしているポリシーを教えてください。

能登:
2つあります。まず1つ目は、面接では緊張をほぐして気持ちよくおもてなしすることです。その方がその人の良さが引き出されるからなんですけど、新卒・中途に関わらず、面接に来るときは誰でもナーバスになっているとも考えていて。いっしょに働きたい会社だなと思ってもらえるようにしたいです。
2つ目は、考える力、判断する力です。自分たちの仲間になって欲しい人材なので、妥協できないところです。私たちは決して部下を採用したいわけではなく、一緒に議論して会社をより良くしてくれるような、議論相手、仲間を求めています。成功体験はもちろん、過去の失敗から得た学びや今ならどう解決するかということを、流暢である必要はまったくないのですが、深く考えていて説明できるかたを求めています。

広報:
能登さんのプライベートについても教えてください。最近ハマっていることやリフレッシュ方法はありますか。

能登:
実は都心から離れた海沿いの街に住んでいます。海が好きで、最近は夕暮れの海の景色を見ながらボーッとしたりお酒を飲んだりするのが至福の時ですね。週末は、妻と子供を連れてドライブをしたり。子どもと思いっきり遊んだりして、日常とは違った景色を見てリフレッシュしています。

広報:
都会の喧騒から離れての暮らし、素敵ですねー!!(びっくりするほど遠い場所です!)
話は変わりますが、能登さんおすすめの本があればご紹介ください。

能登:
本当はあまりみんなが知らなくて、でもこの領域に興味がある人の参考になるものを紹介できると良いのでしょうが、あんまりそういうのを知らないので (笑) 定番のものを紹介します。
1冊目は「ソフトウェア開発者採用ガイド」です。この本が出る前にも人事の世界には採用のノウハウをまとめた本があったと思うのですが、この本はアメリカのスタートアップでの実例に基づいた、ソフトウェア業界と人材採用の掛け合わせで大切にすべきことがまとまっていてとても参考になりました。応募者としても面接対策や会社選びに使えますよ(笑)。2冊名は「Team Geek」です。トップダウンではない、エンジニアが主役の、自分たちがそれまで手探りでやってきたチームづくりがまとまっている本が出てきて、「あぁこれは人に説明しやすくなったなぁ」と思いました。
これまたベストセラーですが「嫌われる勇気」も自分としては大きく影響を受けました。目標設定や評価がある一般的な企業のコンテキストに属しながら、「人の期待にこたえない、人にも期待しない」というのは難しいですけど、それをベースに人と付き合いながらどういいチームを作るのかは、ずっと自分の中に課題としてあります。

広報:
最後に、能登さんご自身の今後の目標を教えてください。

能登:
リブセンスのエンジニア文化を強めていきたいです。今の状態を濃くしていくという面もありますが、何があっても自分たちで乗り越えていく、強くてしなやかな組織にしていきたいです。決して窮屈な形ではなく、エンジニアとして自分たちの色をのびのび出せて、それが事業の成長につながるような状態にしていきたいです。
私個人の目標としては、今住んでいるところに強い愛着を感じているので、将来的にこの地域に貢献するようなテーマを見つけていければと思っています。

これまでのリブセンスのエンジニア文化をもとに、新たな共通価値が定義されています。これからの「Team-Livesense Engineering Board」で何が変わっていくのか、どんな新しいあたりまえが生まれていくのか、とてもワクワクしますね。
能登さん、ありがとうございました!

このエントリーをはてなブックマークに追加